初投稿 脱サラ

明けましておめでとうございます🎉

2019年始まりましたねー

今年も、激動の1年になるんじゃないかとワクワクしています。

脱サラして、収入は半分以下に減りましたが、充実感は倍以上です。

初の投稿ということで、僕が2年間工場長としてお世話になった工場の話を書いてみたいと思います。


これは僕が2年間お世話になった北九州市小倉北区にある、明太子製造工場の話です。
月間の製造数量は100万パックを超え、日本でも指折りの製造と施設を持っている工場です。この工場は日本で1番店舗数の多い某コンビニの明太子を製造していました。僕はここの工場で立ち上げの工場長としてド素人の僕を、親友である先輩の方が招いてくれました。
ですが、本当のところを言うと、僕は先輩の会社が何をしていて自分は何をやるのか全くわからずに入社しました。
そもそも、先輩が一緒にやろうと言ってくれた時に二つ返事ですぐ行きますと言って次の日に会社に退職願を出したので、仕事の内容、お給料のこと、休みのこと、何も聞いていませんでした。
僕の前職というのは、車の部品を作っていたので、明太子のこと、工場のこと、食品のこと、衛生管理のこと、トップとしてやらなければいけないことの数々を当時の僕は何も知りませんでした。仕事だけではなく、全てのことを軽く見て舐めていた年齢でした。そんな僕は、親友である先輩に毎日怒られ、毎日怒鳴られ、そんな酷いことまで言わなくてもいいのにと思う毎日でした。
全くの未経験なんだからしょうがないでしょうと毎日思っていました。ですがそんなことを口に出せるわけもなく、当時の僕は毎日恐怖で仕事を行い、毎日恐怖で床に入り、恐怖に起きる毎日でした。電話が鳴ればどんな問題があったのかとすぐネガティブなことを考えてしまい、いかに怒られないようにするかしか考えられなかった日々で、問題が起きずに終われる日がどんなに安堵したことか。
当時の僕はそんな先輩が大キライでした。
だけど大好きだったんですよね(笑)
仕事が終わるとよく小倉の街に呑みに連れていってくれました。
仕事と遊びのバランスがとれた絶妙な人です。僕が怒られて凹んでいたり、先輩と話しにくそうにしていると何事もなかったように話しかけてきてはすぐに笑い話をする先輩の切替の早さに驚きでした。この人の心はどうなってるんだ?と思わせるようなメンタルの強さでした。そんなヒトラーみたいな独裁者の先輩の工場で僕は2年間お世話になります。
ですがメンタルの弱い僕が、2年間もひとりでそんな状況で頑張れるわけがありません(笑)
そこには支えてくれるたくさんの仲間がいました。
僕は人の上に立てるような人間ではありませんでしたが、本当に周りの人に支えられて、助けてもらってやってこれたと思っています。現場では、工場長としての能力が全くない僕に「工場長、工場長」とパートさんやアルバイトのベトナム人留学生が質問してきます。工場長の能力がなくても工場長として振る舞わなければいけない状況が朝昼夜と毎時間襲ってきます。何度も間違えた指示を出しました。何度も現場の人たちを困らせたり迷わせるような指示を出しました。だけど毎日皆さんは「工場長」と言ってくれました。毎日、何が起きているかわからない現状、毎日ハプニングが起こる現場と事務所、親友である先輩からの罵声。どんな指示が正しいのかさえわからないが指示を出さないといけない現状。カッコ悪いですが、当時の僕は皆が帰った後、1人きりの工場で泣いていました。

今もこの工場は発展を続け、規模が拡大し、第3工場ができ、自社で冷凍倉庫を持ち、シメサバやお正月商材の商品を作るほど会社が成長しています。
本当にあの2年間で学んだことは活きすぎているといっても言いぐらい僕の人生の指針になることをたくさんの人たちから教えてもらいました。
当時、いつも一緒に怒られた、副工場長として自分を支えてくれた杉尾さんという方がいます。この方はシングルマザーですが、本当に強い人ですが弱い人です(笑)
お互い、先輩から怒られたときはどうしよ?どうしよ?と二人であたふたしていました(笑)
杉尾さんはそれまで4年間、製造のアルバイトとしてやってこられてたので現場のことをよく理解していましたので、自分は杉尾さんがいなければ何もできなかったと思います。だから何か相談があるとすぐに杉尾さんを頼っていました。立ち上げ当時、先輩から怒られ、怒鳴られ、罵声を浴びるのはいつもこの二人でした(笑)
お互い弱音を吐きながら、傷の舐め合いをしているとよく、先輩から傷の舐め合いすんな!と怒られました(笑)
本当に辛かったときを支えあった最高の同志です(笑)
そして事務関係のことで何もわからない僕が事務所で頼りっぱなしだった優ちゃんという女性がいます。優ちゃんは見た目パリピ、ド派手、超イケイケ(に見える)ギャルです。
優ちゃんの趣味はネイルで、毎週といっていいぐらいネイルが変わるオシャレギャルです。優ちゃんは月末になると在庫管理も適当だった僕の在庫合わせによく付き合ってくれました。深夜遅くまで。
本当に迷惑しかかけていませんでしたが、何でも引き受けてくれる名前の通り優しい女性です。ですが、優ちゃんは強そうに見えてメンタルはシャボン玉のように弱い人でした。立ち上げ当時、自分も仕事が一杯で優ちゃんに仕事をふっていましたが突然会社に来なくなりました。突然すぎてビックリした僕は先輩に聞きに行きました。すると実は口に出さなかったけれど、優ちゃん自身も一杯一杯だったけど、忙しそうにしている僕を見て言い出せなかったそうです。本当、そんなことも気づけなかったのかと僕はつくづく自分の力のなさに失望しました。
この人たちの上司としてしっかりしたいと心から思いました。

 

僕たちの工場がなぜ月間で100万パックも作れるようになったのか、それは何よりも現場で活躍してくれたパートさんやベトナム人留学生のアルバイトの子たちのおかげです。特に感動したのは、休み時間を削ってまで仕事してくれているパートさんたちやベトナム人留学生たちがいることでした。本当に頭が下がる思いでした。この人たちは今、僕よりも役職や給料は下かもしれないけれど、1人の人間として、僕に役職や名誉が無くなったとき、僕についてきてくれるのか?

そういう人間になりたいと僕は切に願っていましたし、自問自答しながら過ごしていたことを思い出します。

それぐらい僕を感化させてくれた皆さんの行動がありました。


工場立ち上げ当時は日の出来高が8000~14000パックでしたが、100万パック達成時は約40000パック生産していたことになり本当にパートさんとベトナム人留学生達のお陰だなと感謝しかありませんでした。

そんな工場に助っ人としてやってきてくれた僕の社会人野球時代の後輩、串木野が活躍してくれることになります。
彼はとてもクレバーで頭の切れがよく計算も得意でした。元々営業の仕事をしており計算が早かったので、工場に来てから皆と仲良くなるのも早くすぐに即戦力として活躍してくれました。彼がいなければ工場はもっと発展するのが遅かったんじゃないかと思わせるほど素晴らしい人財です。
彼の誕生日に、彼に似ているモアイ像が入ったTシャツをプレゼントしたことを昨日のことのように思い出します(笑)

すごく喜んでいました。たぶん(笑)
そして更に、調味料を納品してくれる会社の営業として何度も顔を合わせていた草薙さんという方が品質管理部長として入社してくれることになります。
草薙さんは営業の仕事をやりながらも、クライアントの要望により独自の配合で調味料を作ったり、工場の衛生面についてすごく詳しい、云わば工場のプロフェッショナルに近い存在でした。
そんな方が入社してくれたので僕は草薙さんを頼りにしてなんでも聞きに行っていました。
本当にストイックな方で、会社に寝泊まりをして3日ほどお風呂を入らないこともありました。2日目ぐらいから、草薙さんの肩には頭から降ってくる白いカスが雪のように積もることが多々あり、デスク周りも白いカスで雪のようになるので掃除の岡野さんが難儀していました(笑)
それぐらいストイックに仕事に取り組まれる方でした(笑)

呑みに行くと必ず寝るのでいつもポスカで顔に落書きをされてみんなのオモチャになってくれていました(笑)
その他にも事務のべっぴんで泣き虫なのにめちゃくちゃ気が強いキムや、某宅急便会社から来てくれた無口なタイプだが好きな歌は情熱的な亮介、総務のことでは堀井さん、通訳として日本に来てくれたベトナム人社員達の存在がありました。本当にどんどん会社が良くなっていくのが手に取るようにわかり本当に嬉しかったです。この会社で教わったことが本当にたくさんありました。そして本当にみんなが大好きでした。ここでは辞めた理由は割愛しますが人の出会いというのは本当に素晴らしいです。会社名にもあるように「EN」は「縁」と捉える出会いでした。

そして、平等にある24時間をどう過ごすのか。僕たちが過ごした2年間は、本当に中身が濃すぎるぐらい、カルボナーラに黄身を4つ入れるぐらい濃い~時間でした。ここまで濃い時間を過ごせたのも1人の男(ヒトラーのような親友である先輩)(笑)で変わります。一緒にいる人で人生は変わると言いますが本当にそうだと思います。どんな時間を過ごすのか。どれだけ本気で生きるのか。学ばせてもらいました。この次に就く仕事でも最速で昇進することができましたが、これは別の機会に書かせてもらいます。
長い文を最後まで読んで下さってありがとうございます。今まで僕に関わってくれた人たち、これから関わるであろう全ての人たちの
人生が、幸せで健康なことを心から祈っています。全ての良きことが雪崩のごとく起きますように。

f:id:smileryuki:20190104013301j:image    2019/1/3     沖縄